■たわごとですかーっ!!■



▼【地方色と言う不可解】 04/03/31

地方色と言う言葉がある。
その土地特有のものを指す言葉である。
私の出身地は俗に言う蝦夷であり、今では北海道と言う名で知られている。
何年前の話だよ。
その北海道にもまた、北海道独特の地方色がある。
それはその土地に居住するものに取っては至極当たり前のことであり、したがってそれを否定されても見たまえ。なんともやり切れない気分にさせられてしまうのである。

オレが北海道から内地へ出て来てこの方、お目に掛かったことのないものがある。
それが、果たして地方色と言えるのかどうかは分からない。
それはクマではないし、キツネでもなく、ましてや、コロボックルさんでもない。
考えて見れば、そもそもコロボックルさんに至っては、北海道においてもお目に掛かったことがないではないか。
いったいどこにいるんだ、コロボックルさん。
なぜ、さん付けなんだ。
なにしろコロボックルさんを語ると、ちょっと面倒なことになりそうなので、今回は割愛させて頂く。

いったい何の話だ。
そうである。北海道では当たり前だが、こっちでは当たり前でないものである。
それは、赤飯である。
赤飯と言えば取り立てて珍しいものでもないだろう。
分かりやすくかみ砕いて言えば、赤いメシである。
しかし、北海道のそれは、こちらではとても考えられないものらしく、オレもその事実を知るまでは、まったく寝耳に水のことだったのである。

北海道の赤飯は、少々変わっているらしく、だからと言って、色が青いと言う分けではない。青い赤飯はすでに赤飯とは言えず、青飯と言うのが正解であると思われるからで、色自体にはさして変わりはないし、そもそも青いメシなんか食えるか!

では、どこが違うと言うのでしょうか。
違いは、中に入っている豆にある。
最初はそれほど気にも止めていなかったのだが、次第にオレは気付き始めた。
出てくる赤飯、出てくる赤飯、見れば皆、入っている豆は、小豆じゃないか。
偶然にしてはあまりにも多すぎる。
まてよ、もしかしたら、これが普通なのではないか。
そうである。普通なのである。しかし、オレはそのとき、そうは思わなかった。
北海道の場合、赤飯に使われる豆は小豆ではないからである。
じゃあ、なんだ。
甘納豆である。
赤飯には甘納豆を入れるのだ。

甘納豆が入っているからと言って、わざわざ「甘納豆入り赤飯」とは言わない。
赤飯と言ったら甘納豆。これが当たり前だからだ。
しかし、こちらの赤飯は違う。甘納豆の代わりに小豆だ。出てくる赤飯は、驚いたことに皆、小豆なのだ。
もしかすると、赤飯に甘納豆は、我が家だけだったのではないか。そんな得も知れぬ不安を覚え、恐る恐る、北海道出身の先輩に聞いてみたことがある。
「赤飯に入れる豆って、なんでしたっけ?」
至極当たり前のように、先輩は答えた。
「何言ってるんだよ。甘納豆に決まってるだろ」
やったーっ!
それを聞いたとたん、オレの頭に掛かっていた霧が、すっきりと澄み渡った気分になりました。
やはりうちだけじゃなかったんだ。
赤飯には甘納豆だ。

そもそも、赤飯に小豆ってのはどう言う了見なんだ。なんとも味気ないのではないか。
いったい何のために小豆など入れるのだろう。小豆なんか入れるぐらいなら、入れなくても良いくらいである。
赤飯にはやはり甘納豆である。餅米の粘りと、甘納豆のほんのりした甘味が醸し出すハーモニー。
そして更にゴマ塩を振り掛ける。
ゴマ塩である。
甘納豆にゴマ塩はないじゃないか。
せっかくの甘納豆の甘味を打ち消しているのではないかと言う疑問がほのかに湧きますけれど、それが赤飯なんだからしょうがない。
確か、赤飯おにぎりなんかも甘納豆だったはずだ。

そんなことを思い出すうち、無性にこんな不可解で胡散臭い、赤飯が食べたくなるのだった。

byクムラ〜


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