◆Boutこらっ!む◆


▼01/9/30【3階級制覇トリニダード、王座統一なるか】

WBA、WBC、IBFミドル級王座統一戦
フェニックス・トリニダードvsレナード・ホプキンス

現在3階級制覇中のトリニダードに対し、6年間IBFミドル級王座を防衛し続けているホプキンス。
アメリカで開催しているのに、人気は圧倒的にプエルトリコ人のトリニダードだ。ホプキンスに対してはブーイングが聞こえるほどの人気のなさ。
身長は5cmホプキンスが上回る。なるほど対峙するとその差が分かるほどである。身長よりもむしろ体格でホプキンスが大きく見える。でも、なんだかんだ言ってトリニダードが持ち前のスピードをいかして翻弄し、最後はしとめるんだろうなあ、と思われた。
試合は常にトリニダードが前に出る展開。それをうまくブロックし交わすホプキンス。トリニダードにいつものおもいきりの良さが見られない。手を出さないのではなく、これは明らかに出せない展開のようだと気付いたのはラウンドも中盤に入ってから。その頃になると、次第にホプキンスのパンチがトリニダードの顔面を捕らえ始める。そして焦りの色が出始めるトリニダード。いくらパンチを出してもさばかれ、逆にいいパンチを入れられる。これが、長年ミドル級を支配してきた実力なのか。
ポイントは明らかにホプキンスの方に分がある。したがってトリニダードに残された道はKOのみ。そこで、一気に決めに掛かろうとしたトリニダード。そして10R終了のゴング間近、ホプキンスのアッパーがトリニダードのあごを捕らえた。思わずぐらつく。ゴングが鳴ってもホプキンスのラッシュは続く。慌てて間に入るレフリー。この1発が運命を決めた。
次の11Rはなんとか持ちこたえたが、運命の最終12R。不用意に突っ込むトリニダードに対し、ホプキンスのフックがものの見事にトリニダードの顎へ。ふわりと倒れるトリニダード。すぐに立とうとするが完全に身体が泳いでいる。そしてついにカウントアウト。
呆然とするトリニダードに対し、大の字になり大喜びするホプキンス。かくして、3団体統一王者の栄冠は、レナード・ホプキンスに輝いた。
41戦目にして初の敗北。この重い1敗は今後のトリニダードにどのようにのしかかっていくのだろうか。



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